2021-01-01から1年間の記事一覧

コロナ禍と演劇――肥田博量の衛生劇

コロナ禍関連書として、書店でスティーヴン・ジョンソン『感染地図 歴史を変えた未知の病原体』(河出文庫、2017)が平積みだったので買って読む。 19世紀のロンドンで大流行したコレラ禍に対して、後に「疫学の父」と呼ばれるようになる医師ジョン・スノー…

清水邦夫

劇作家の清水邦夫氏の訃報を聞く。おそらくマスコミの訃報記事では、蜷川幸雄とのコンビで知られる櫻社時代のエピソードを中心に取り上げるのだろうが、劇作家としての清水邦夫の真価が発揮されたのは、蜷川と別れた後の、木冬社の『楽屋』や劇団民藝に書き…